プレイベント開催レポートvol.2 -中国編 Eric Zhu氏【新たな参加型クリエイティブアクション Another Perspective】
次世代クリエイターを見出し世界へ発信する、参加型応援プロジェクトがいよいよ今秋より始動。
それに伴い、今年2月にアジア4カ国のクリエイティブシーンにおけるキーパーソンが来日し、NEW ENERGY TOKYO 2月展でプレイベントを開催。約250ブランドのニューエナ出展者から、キーパーソン4名がそれぞれの視点でグローバルに活躍して欲しいと願うクリエイターを選出しました。(プレイベント概要はこちら)
レポートvol.1はこちら
レポートvol.2からは、各国の選出者のレポートをお届け。
第一弾は中国のEric Zhu氏 。選んだクリエイターは石川県の「sakurian」。中国へと越境し共創いただくためのヒントやきっかけとなることを願い、なぜ、中国での活躍を願うのか?活躍できると思ったのか?を聞きました。
CHINA
ERIC ZHU / エリック・チュウ
Shenzhen Fringe Art Center Art Director
<選出した出展クリエイター>
sakurian / さくらとしえ
九谷焼の色絵に魅せられて東京から石川へ移住。
陶磁器作品、商品を制作する小さな窯元「Sakurian」をオープン。
美しい北陸の四季、暮らしながら、日々作陶しています。
https://www.sakurian.com
2022年 九谷焼技術研修所本科卒業
卒業制作作品「アニマルピース」パーマネントコレクション受賞
2023年 九谷焼技術研修所研究科修了
●中国の最近の社会的な状況について
現在、中国はパンデミックから脱却し、市場が回復しています。また、新しい消費形態やライフスタイルが生まれ、アート市場も活発化しています。若年層のカルチャー消費が高度化するに伴って、デザイン性の向 上や、力強いアーティスティックな表現への欲求が高まっています。経済的な課題は多々ありますが、市場 には挑戦と機会が共存しています。
●主な選出理由
さくらとしえさんの作品は、多彩な色を活かし、伝統的な陶磁器にモダンな変化をもたらしています。そして、パズル状にすることでユニークな体験を与えています。アーティスト、オーガナイザーとしてマルチに 活躍するさくらやすゆきさん。彼の展示作品は、伝統的なクラフトマンシップの継承と創造的要素の両方を考慮し、子供たちに想像と創造の場を提供しています。また、大規模な壁画の共創シリーズでは、市民参加を効果的にオーガナイズしながら、美しい作品を創り上げています。これは、アーティストが社会的使命を 果たした代表的な例といえるでしょう。
●作品やクリエイターについての第一印象
さくらさんは、とても謙虚なクリエイターです。作品を私に紹介する時もフレンドリーに話してくれました。愛と情熱にあふれたクリエイターだと思います。
●中国において紡ぐべき社会文脈
さくらさんは、中国においてもコミュニティの共同構築、伝統的なイノベーション、子どもへの優しさといった文脈を上手く紡げる方だと思います。
●中国で愛される存在となるためのキーポイント
アート、そして子どもたちとで優しい未来を共創し、市民の芸術的な想像力を刺激することです。
●中国で共創したいこと
今年、私がキュレーションするプロジェクトで、さくらさんを深センにお招きして、(深センにおける)場所特有の作品を何か創って頂きたいと思っています。そうすることで、共にイノベーションの機会を模索することができるでしょう。
●メッセージ
さくらさん、私たちはあなたを深センに招待し、あなたの作品を中国で紹介することを目指したいと思っております。
次回はインドネシア編 Ignatius Hermawan Tanzil氏のレポートをお届けいたします。