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2025.10.12

大阪・関西万博で鳴らした手作りのドラムロール-未来の交差点-

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大阪・関西万博が、いよいよクライマックスを迎えている。
9月に入ってからの勢いはすさまじく、会場はまるで「地球規模の夏フェス」のような熱気だ。誰も「終盤」という言葉を信じていない。むしろ、ここからが本番という空気すらある。

そんな中で、8月に私たちは「未来の交差点 × NTTドコモ FUTURE YOUTH CITY ピッチコンペティション」を開催した。あれは本当に、真夏のど真ん中。太陽、容赦なし。気温は常時アラート。誰かが熱中症にならないかと、本気でヒヤヒヤしていた。倒れたら一巻の終わり。だから私は、冷凍ペットボトルを脇に抱え現場を駆け回った。疲れた、というより完全にヘトヘト。なのに、妙に楽しかった。あと、追い打ちで台風。現地開催か、関東勢の安全優先で出発見合わせか、いっそフル・リモートのピッチに振るか、お天気アプリと運行情報をにらみつつ、最後の最後まで“運用の三本勝負”だった。

東京→大阪、50名超の移動作戦

東京から関西への移動組は、学生・関係者合わせて50名以上。そのうち7割の学生が、初めての万博参加だった。現地では学校の先生たちが応援団のように駆けつけてくださり、学生たちの背中を押してくれた。その支えの上に、Blue Marble と NTTドコモのチームが現場を走らせた。
終わってから思う。確かにやりきった。どうにかなった。いや、なんとかできた、というのが正しい。

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原宿のタイ料理屋で生まれた“未来の交差点”

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熱気・緊張・少しの笑い、そして12人の10年後

万博内での会場選びは難航した。
8月の大阪は、想像を超える猛暑。屋外では学生もお客様も暑さで倒れてしまう危険があり、かといって完全クローズドでは来場者が入れない。「外すぎず、中すぎず」。その絶妙なバランスを探して決めた。
準備期間は短かったが、Blue Marbleとドコモのチームの連携は速かった。全国の学校(101校)に声をかけ、最終的に21校が選抜され、そこから12校が登壇し、北は秋田、南は九州まで、さまざまな学生たちが大阪の舞台に立った。熱気と緊張と、少しの笑いが混ざった空気の中で、みんなが自分の「10年後の未来」を語った。

未来はアドリブで鳴り響く。

現場は当然バタバタ。発表直前に「やっぱりスライド少し変えたいです」と言い出す学生もいた。普通なら止める場面だが、「やりたいならやってみよう」と言ってしまうのが、私たちらしい。その一言でスタッフ全員がデータを差し替え、裏でスライドを更新、リハなしのぶっつけ本番。

結果、ちゃんと届いた。むしろ、良かった。

そして終盤のハプニング。
優勝発表の瞬間、ドラムロールの音が出ない。

司会の私は、こう言った。
「さあ!!みんなでドラムロールをしましょう!」

会場中が笑いながら、足を鳴らし、手を叩き、「そもそもドラムロールってどうするの!?」みたいな声まで飛んだ笑。
オフィシャルな舞台で、これほどハンドメイドな瞬間はそうない。審査員も、学生も、観客も、全員が一体になった。

イベント終了後、ドコモの方が笑いながら言った。

「これぞ“未来の交差点”ですね。」

あの日の熱気と混沌と笑いの全部が、このプロジェクトらしさそのものだった。万博という巨大なステージの上で、学生と企業が本気で未来を語り、即興で乗り越える。それはきっと、この先にも続いていく“型”のようなものだと思う。

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ドコモの皆さんとイチローと最優秀賞受賞のカノちゃん

まもなく大阪・関西万博は閉幕する。けれど、「未来の交差点」はここからが本番だ。つくって、出して、交わって、またつくる。その繰り返しの中に、たぶん未来はある。そう信じて、次のステージへ進もうと思う。

未来の交差点プロデューサー イチロー

PROGRAM:未来の交差点×ドコモ FUTURE YOUTH CITY ピッチコンペティション@大阪・関西万博
HOSTED BY:NTT DOCOMO × Blue Marble (Diamond Head Inc.)
PRODUCER (未来の交差点): ICHIRO NAKAZAKI (@ichiroinsta)
TROPHY DESIGN: 石田延命所 / 石田真也 (@shinya.ishida)
PRODUCTION: Blue Marble (@newenergy.ooo)
WEB: mirainokosaten.ooo

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