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2023.12.07

クラフトエナジードリンク『penta』からみる新時代のビジネス発想

クラフトエナジードリンクという新しいジャンルの商品を開発し事業を始動。pentaの誕生秘話、その後の展望を伺います。飲食とは無縁の業界でご活躍だった杉原夫妻が取り組む、新発想のエナジードリンク「penta」の魅力を深堀。

※本取材は杉原由夏さんにお話しをお伺いしました。


● pentaの商品開発やブランドの立ち上げに至った経緯をお聞かせください。

もともとWEB関連事業に携わる夫と、マーケティング関連の仕事に携わっていた私は、いわゆる昼夜を問わないハードワークをこなす日常で、二人ともエナジードリンクは欠かす事のできない、相棒のような存在でした。特に夫は、一日2~3本を接取するほどの、常習者でした(笑)。

様々なシーンでその効果に助けられた反面、裏面の成分表示を見るにつけ、飲んだ後の反動や、カフェインの過 剰摂取、化学調味料や添加物、保存料による健康への影響がどうしても気になり、代わりになるリフレッシュド リンクを探すようになりました。そんな中、まず行きついたリフレッシュアイテムはコーヒーでした。しかしコ ―ヒー以外のバリエーションが少ないという事を思い知ることに。「世の中にないなら造るしかない!」と思い立ち、ブランド立ち上げに踏み切りました。

● レシピを開発する上で、拘った事は何ですか?

エナジードリンクを飲んだ時に身体には何が起きているのか、どんな成分が身体にどのような影響を与えるのか、まずはエナジードリンクについて学ぶことから始めました。その中でコーラやルートビアのようなハーブ やスパイスを用いたドリンクが起源にあり、その取り入れ方について学ぶうちに行き着いたのが薬膳でした。 同時に、天然素材でエナジー補給を期待できる成分についても模索する中でタイのショウガに似た食材「ガランガル」に出会いました。様々なタイ料理や東南アジアでは医薬品の原料に用いられていたり、日本でもカフ ェインフリーの栄養ドリンクなどに使用されています。そこから国際薬膳士の方にレシピ開発に入って頂き、 ガランガルを軸に、効果や相性の良い成分などに配慮して商品設計を進めていきました。私たちは「身体の事を思って食べるものをチョイスする」その考え方、行為含め薬膳と考えており、この薬膳の発想を掲げ、商品開発に向き合い完成したのがpentaのレシピです。

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pentaの具体的な特徴を教えてください何ですか?

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まずテイストというところで、「マイルド」「ビター」と2種類の味をベースに割材(炭酸など)を変える形でバリエーション展開しています。ビターには、ビールの原料にもなる、ホップを配合しました。実はホップは、欧州でハーブとしても愛用されているもので、効能としては、不安や緊張の緩和、女性のPMS改善などの効果を期待できるといわれています。また、ホップ特有の苦みや香りも楽しめるのが特徴です。(写真左:マイルド、右:ビター)

その他、様々なスパイスを配合していますが、それぞれのスパイスにストーリーや効果効能があります。その背景を丁寧にv伝えたい、そのストーリーを含めてpentaの魅力であり、特徴と捉えています。また、既存のエナジードリンクは、デザイン含め、男性ユーザーを意識した商品設計のように感じていたので、女性視点も取り入れ、視覚的なアプローチにも拘りました。

また、私たちは「エナジードリンクといえば缶でしょ!」という思いがあり、缶で提供する事に拘っています。プルトップを開ける瞬間の気分的なスイッチも拘りです。今は注文毎に缶に充填し、シーリングするというクラフト感を大事に展開していますが、一方で、多くの方にpentaを届けたいという思いもあります。

将来的には一般流通できる缶入り商品を開発したく、試行錯誤を続けています。正直クリアしなければいけない問題は山積していますが、必ず実現したいと思っています。 また、身体に優しく、地球にも優しいブランド作りをしたいと考えているので、容器のチョイスとしてリサイクル率の高い缶は我々のコンセプトにフィットしていて、そこも缶に拘るポイントです。

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今回2月にNEW ENERGYに出展されて、沢山のお客様と丁寧にコミュニケーションを取っている姿が印象的でした。何か気づきや新しい発見はありましたか?

お客様一人一人に、pentaのストーリーや、素材のパワーなどをお話させて頂いて、沢山の良い反応や反響を頂きました。薬膳というワードから、苦みがあるのではないか?と警戒される方もいらっしゃいましたが、実際飲んでみたら薬膳の印象が変わったとのお声も多く、商品の方向性に自信が持てた事が、大きな成果です。皆さんの心にマッチし、時代のニーズにあった商品を作る事ができた、そんな手ごたえを感じる事ができました。

これまで、小さな店舗だけで展開しており、色々な面で視野が狭くなってしまっているところもあった気がします。今回の出展で、より多くの方に提供する機会を得たことで、自分たちに何ができるのか?を改めて考える機会になりました。チーム内では、それぞれの役割を見直し、より高見を目指したいという、チームとしてのモチベーションも上がるきっかけになりました。

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● 数ある展示会の中で、NEW ENERGYへの出展を決めた理由は?

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pentaの売り出し方を考えたとき、商品をただ流通させるだけではなく、ストーリーや文化を発信する媒体としてブランドを展開したいと考えていて、フード系の大きな展示会やフェスに出るという選択肢はなかったです。トレンド感度の高い人達に受け入れて頂けるものが完成したと自負をしており、そういう意味で、あえて食品関係のイベントではなく、NEW ENEGYに出展する事を選択しました。今回の出展により、我々のコンセプトに共感頂ける方に沢山出会う事ができたのが、何よりの成果と感じています。

● お店を拠点に、地元商店街との連携など、コミュニティーづくりに積極的取り組んでいると伺いました。

千駄ヶ谷に店舗を構え、地域の皆さんで構成される千駄ヶ谷大通り商店会に属しているのですが、そこの皆さんが本当に暖かく、良くしてもらっています。なので、この地域自体にも還元できるお店でありたいと考えています。もともと千駄ヶ谷のエリアは、原宿や青山、御苑等の中間的な立地という事もあり、集客という面では苦戦している側面があります。そのため、地域の皆さんと一緒に、この場所を活性化する取り組みが出来ないか?と奮闘中です。将来的には、pentaが千駄ヶ谷のお土産というか、地元の名物になることを目指していきたいですね。(写真:千駄ヶ谷大通商店街振興組合の理事、事務局のお二人と店舗にて)

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また、お店では、自社製品だけに拘らず、共感できる方たちと一緒に出来る事を模索し、コミュニティーを形成していく場にしていけるといいな、と思っています。pentaとして流通させていくものと、お店で出来る事はまた別の事と考えているので、双方にコネクトしながら、pentaとお店を育てていきたいと思っています。

改めて今回、NEW ENERGYに出展し、想像以上の評価を頂けたので、単純に今回の結果で終わらせる事なく、何にどうつなげていくかをしっかり見極めながら、今後の展開に繋げていきたいと思っています。

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店舗詳細:
東京都渋谷区千駄ヶ谷2-33-10 DAVISON Bldg.1F
営業時間: 9:00〜18:00
Email:info@penta-hme.com
WEB:https://penta-hme.com/
IG:https://www.instagram.com/penta.hme/

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